小平の庭

東京都の小平にある個人邸のお庭を手がけました。

こちらは以前ご主人のお祖母様がお住まいになられていたお家で、その建て替えに際して、お庭も新しく改修させて頂くことになりました。

*建て替え前のお庭

既に沢山木々が植わっておりましたが、それをなるべく活かす形で、よりお庭を楽しむことができて、今のお客様の暮らし方に合うようなプランをご提案させて頂きました。

ウッドフェンスは直線状には設置せず、地形や植栽を活かすような形で、前後に分かれて設置しました。

プライバシーや防犯性を保ちながら、お庭に奥行きをもたらす印象的なものになったと思います。

扉は既製品では天然木のものは殆ど無いか、またあっととしても規格が決められていたり、割高になってしまうことから、フェンスやデッキと同じ木材であるイタウバを使用し、オリジナルで造作することで全体的な統一感や耐久性を高めています。

植栽については書斎の窓から見える場所で目隠しにもなり見栄えもする高木をご希望でしたので、紅葉や新緑が綺麗なヤマコウバシをご提案させて頂きました。

落葉樹ですが冬の間も葉があまり落ちずに残るので、目隠しの木としても利用することができます。

低木や下草に関しては、既存のツツジやコデマリ、ハランなどに合うようなものを選んで植栽させて頂きました。

表土の仕上げは針葉樹の樹皮でできたマルチングを敷きました。4-5cmほどの厚みで敷きますので、ふわふわで踏み心地が良く、お子様たちからも好評でした。

針葉樹の樹皮マルチングは、有機物なので徐々に土に還っていくものではありますが、安価で景観的にもより自然な仕上がりになりますので、オススメです。

今回はお客様がDIYガーデンプロジェクトにお申し込み頂いておりましたので、玄関前の植栽をお子様たちとも一緒に行いました。少しでしたが、楽しい時間を過ごせて頂けたようで、弊社としてもとても喜ばしく思っております。

最近では都心ではよくあることですが、郊外や地方のような比較的土地が広いところでも、住まいを建て替える際、既存のお庭を潰し、全て砂利やコンクリートに・・・という話を良く聞きます。

実際、私の田舎でもそういった光景を良く目にするようになり、とても残念な気持ちです。

もちろん、その人の思いや価値観に基づくもので他人が口を挟む余地はありませんが、先人が大切に育んできたお庭をできる範囲でも引き継いでいくという姿勢は、とても素晴らしいことだと感じます。

今回はそのようなお客様の行いに、少しでもお力になることができたのであれば、庭作りに携わる者としてはとても誇らしく、嬉しく思います。

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